北朝鮮の抱える人口問題の原因

北朝鮮の人権状況を非難する決議が国連人権理事会で採決されていますが、その採決は3年連続で採決されています。餓死する人がでている中で金ファミリーによる豪華な生活。デニス・ロッドマンは訪朝していますが、金ファミリーの豪華な生活ぶりを語っていますが金所有する豪華な島に滞在して、大型ヨットで豪華クルーズを楽しみ7つ星クラスの晩餐会を楽しんだといいます。

贅沢な暮らしぶりが話題になる一方で、食料難が伝えられ餓死するまでの人や孤児が食べ物を拾って食べている様子を報道番組で目にすることもあります。エネルギー不足から、停電は日常茶飯事。走る車が少ないから空気が綺麗という評価までされるほどです。

人口問題

北朝鮮政府が人口調査を実施したのは1993年末(平成5年)に行った1回だけですが、2008年(平成20年)10月に国連人口基金の支援下で新たな人口調査が実施されています。これによると暫定集計の結果は、総人口24,051,218人で、そのうちうち男性が11,722,403人、女性が12,328,815人です。

米国CIAの『ザ・ワールド・ファクトブック』によると2011年(平成23年)7月での推定人口は24,457,492人(男性:11,850,436人/女性:12,607,056人)です。

平均余命は68.89歳(男性65.03歳、女性72.93歳)、出生率は人口1000人当たり14.51人、合計特殊出生率は2.02人、幼児死亡率は1000人当たり27.11人になっています。WHOの推計2005年(平成17年)では、平均寿命は男性65歳、女性68歳となっています。

国連の推計では、北朝鮮の現在の平均寿命が1980年代後半より4歳ほど下回っているとされています。

元BBC記者でイギリスのジャーナリスト、ジャスパー・ベッカーが、国連などのデータをもとに指摘しているところによると、金日成が死去した直後の1995年(平成7年)に国連が調査した北朝鮮の人口は2400万人でしたが、その人口は1900万人にまで減っているといいます。

人口が減った理由にあげられるのは、餓死です。わずか10年余りの間に500万人も餓死しているとい指摘しています。また、『朝鮮日報』系の『月刊朝鮮』元編集長でジャーナリストの趙甲済が高位級の脱北者から聞いた話として、2005年に朝鮮労働党の核心部署が最高人民会議代議員選挙のための人口調査をしたところ、1800万人という数字が出たといいます。

関西大学教授の李英和教授も、「90年代に2300万人の人口だった北朝鮮が数百万人の餓死者をだして、その人口を維持できるわけがない。現在の北朝鮮の人口は2000万人を切っている」という主旨の発言をしています。

1980年代以降に、ソビエト連邦といった共産圏からの援助が激減して北朝鮮ではエネルギー不足になりましたが、エネルギー不足をきっかけにして、国内の食糧事情が極度に悪化したため、数百万人以上の国民が餓死したと言われています。

北朝鮮政府では、食糧危機の原因を水害や干ばつといった天災が原因だとしていますが、水害や干ばつが食糧危機の原因ではありません。真の原因になるのは、エネルギー不足によって肥料生産そのものが減り、ガソリンや重油がないため肥料や食料の運搬が出来なくなったこと。そして各地域の天候や現状を無視して、平壌から各地方へ画一的な「主体農法」というものを押しつけた、北朝鮮政府の非現実的な食糧生産政策が原因とされています。

そして生産された食糧のかなりの部分を、各地の労働党幹部が確保してしまい、一般国民へ食糧が届かないことも餓死の大きな原因とされています。西沿岸が干ばつに見舞われた1997年(平成9年)6月に、ウナ丼が大好物の金正日総書記が、人民の食生活向上を狙って集約化に向いた栄養価の高いナマズの養殖発展を指示してからナマズの養殖に力を入れています。

また刑務所や政治犯収容所といった強制収容施設で多数の人々が殺害したと言われていますが、北朝鮮政府は政治犯収容所の存在そのものを否定しています。しかし政治犯収容所の収容者や警備兵などの多数の証言によると、強制収容施設内では裁判なしに多くの人が日常的に殺害されていて公開処刑も行われているといわれています。

人口が減ったのには餓死や強制収容施設での問題の他にも食糧問題と人権問題を原因とした、国民が北朝鮮からの脱北も、北朝鮮の人口が減っている原因にもなっています。